1.フレイルの原因と特徴
フレイルとは、加齢によって心身が衰えてしまっている状態のことで、その語源も老衰・
虚弱を意味するFrailty(フレイルティ)からきています。
具体的に言うと、体重の減少、歩行速度の低下、握力の低下、身体活動量の低下などです
が、このような状態になると、ちょっとしたストレスでも健康に悪い影響が出る可能性が
高いことわかっています。さらに免疫も低下するため、感染症にもかかりやすくなること
などから、近年は老人ホームや介護現場では、積極的にフレイル予防に取り組む姿勢が見
られるようになっています。
フレイルを語るときに、よく似た状態を表現する言葉にロコモティブシンドローム(ロコ
モ)とサルコペニアがあります。この3つの症状の違いを簡単に説明しますと、サルコペ
ニアとは加齢に伴う筋量(筋肉量・筋力)が減少している状態です。ペットボトルのフタ
を開けるのに苦労する、横断歩道を青信号で渡り切れない、といったことが実生活で現れ
てくるようになります。
ロコモティブシンドロームとは、サルコペニアに骨・関節・神経・筋肉を含めた運動器の
障害により、移動機能の低下が見られる状態です。つまり、筋肉に障害が出る状態がサル
コペニアで、骨であれば骨粗しょう症、関節であれば変形性膝関節症・変形性脊椎症とい
ったところがロコモティブシンドロームの主な原因となります。筋肉だけ(サルコペニア)
ではなく、すべての運動器の障害になりますので、一人で歩くことが困難になり、要介護
のリスクが高い状態になります。

フレイルとは、老化にともなう身体能力の低下(サルコペニアやロコモ)で、健康障害を
起こしやすくなった状態です。介護が必要になるか、健常な状態にもどれるかの中間的な
状態にあることを言います。この段階では単純に身体的な問題だけではなく、精神的な問
題や社会的な問題も含まれています。
つまり、サルコペニアは加齢による筋量の減少、ロコモは運動器障害による移動機能の低
下、フレイルは健常者と要介護者の中間の状態ということになります。
2.フレイルに有効な対策
フレイルはサルコペニアやロコモティブシンドロームとも深く関係していますので、フレ
イル単独というよりは、これら3つの病態に共通の対策ということになります。
それは、栄養(食事)と運動になります。美容や健康という視点では栄養バランスの良い
食事ということになりますが、フレイル・ロコモ・サルコペニアでは栄養バランスがとれ
ていることも大切ですが、それ以上にタンパク質(肉・魚・大豆・卵など)を意識して摂
取する必要があります。
運動は、定期的に継続して行うことが基本になります。まだ一人でも十分に動ける状態な
ら、有酸素運動(ウォーキングや水泳など)とレジスタンス運動(スクワットなどの筋ト
レ)のどちらからでも、楽しく継続できることを中心に選んでみて下さい。やがて余裕が
できれば、それ以外の運動にもチャレンジしてみましょう。

フレイルの兆候とは「同じ生活をしているのに、最近やせてきた」「ちょっと走るとすぐ
に息切れがする」「前よりも疲れやすくなった」「外出するのがおっくうになることが増
えた」といったことを自覚するようになったときです。年のせいだけで済ませてしまわな
いことがフレイル対策の第一歩です。
でも筋力トレーニングができる電動ステッパーがおすすめです。足を乗せるだけで自動で
動かしてくれますし、少しずつ速度を変えたりして、自信がでてきたらウオーキングなど
に挑戦してみると良いかも知れません。