1.寒冷蕁麻疹の原因と症状
冬の寒い日や急激な温度変化を感じると、肌が腫れたり、蕁麻疹のような症状が出てかゆ
くなるといった経験はないでしょうか。普通は数十分から数時間で自然に消失することが
多いですが、たまに1日程度続くこともあります。このような症状を寒冷蕁麻疹と呼んで
います。
寒冷蕁麻疹には「局所性」と「全身性」の2つのタイプがありますが、ほとんどの場合は
局所性で、症状は数時間もすれば自然に消えて、跡も残らないため、特に問題になること
もありません。ただし、同じような環境下においては、繰り返し症状が現れますので、注
意する必要があります。
局所性寒冷蕁麻疹とは、冷たい物質が皮膚に直接触れることで、その場所に蕁麻疹の症状
が現れるタイプです。普通は赤くなってかゆみが生じますが、どちらか1つが現れるだけ
のこともあります。全身性寒冷蕁麻疹とは、全身が冷えることによって、全身に症状が出
るのが特徴です。

寒冷蕁麻疹の原因は気温の変化です。季節の変わり目、1日の温度差、室内外の温度差な
どによって引き起こされます。しかし、局所性寒冷蕁麻疹の場合は、冷たい水で手を洗っ
たり、冷風が肌に当たったりといった、日常生活における行動の範囲でも発症の原因にな
ることがあります。
全身性寒冷蕁麻疹は、温かい環境から急に冷たい環境に移動することによる寒暖差で、基
本的に全身が冷えることで発症します。プールや海など冷たい水に浸かる、素足で冷たい
床の上を歩く、冷たい飲食物を摂取する、入浴後に体が急激に冷えるといったことなどが
原因になります。
寒冷蕁麻疹は原因が寒暖差にありますので、年齢に関係なく発症しますし、冬場に多く発
症する傾向にありますが、局所性寒冷蕁麻疹と全身性寒冷蕁麻疹では、その原因に多少の
違いが見られます。
2.寒冷蕁麻疹の予防と改善
寒冷蕁麻疹を改善し予防するには、その原因である寒冷刺激を避けることです。暖房器具
を使って室温を調整したり、蕁麻疹の出やすい部位に重ね着をするなどの工夫をしてみま
しょう。フローリング仕様の家庭ではスリッパを履く、冷房の効いた部屋に入るときには
注意するなど、日常生活でできるところから改善して行くようにしましょう。基本は、体
を冷やさないようにすることで、特に足元を冷やさないことです。

また、寒冷蕁麻疹に限ったことでもありませんが、蕁麻疹は20代~40代の女性に発症
しやすいと言われていますので、しっかり防寒対策をするようにして下さい。
寒冷蕁麻疹は、寒さや冷たさを感じた直後に、皮膚に赤みが現れたり、かゆみを感じたり
します。つまり、これが初期症状ということになりますが、その後に症状が本格化しても、
基本的にそれ以上深刻な状態になることが少ない病気ですので、しばらくは様子見という
ことで良いかも知れません。ただし、少数ですが、呼吸が苦しくなったり、かゆみが強く
なったり、痛みが出るようなこともありますので、そのような場合は皮膚科を受診するよ
うにして下さい。
皮膚科を受診する頃には症状がなくなっているといったこともよくありますが、たまに蕁
麻疹によく似た別の病気である可能性もありますので、かゆみがなかなか治まらない場合
や発疹が慢性化しているような場合には、とりあえずは皮膚科を受診しておきましょう。
また、余裕があれば、蕁麻疹の状態をスマートフォンなどで撮影して残しておくことをお
すすめします。