1.フィトンチッド効果とは
森林浴で心身ともにリフレッシュできたという話はよく聞きますし、
実際に体験した人も多いと思います。
ただ森林に足を踏み入れるだけで体感できるこの爽快感が、樹木が
発散する芳香「フィトンチッド」と呼ばれているものです。
つまり、森林の植物が作る香りの成分ですが、これは植物が傷つく
と、細菌などの侵入を防いで自分を守るために周囲の生物を殺すと
いうフィトン(植物が)チッド(殺す)という意味です。
有害な微生物から身を守るための植物の自己防衛手段なのですが、
同時に、動物の死骸や排泄物などの消臭効果や脱臭効果も持ち、空
気を浄化する能力もあるのです。
そして、驚いたことに、このフィトンチッド効果は、森林の木々だ
けではなく、木製品になっても効果が持続するというのです。
ヒバ材で建てた家はカビが生えないとか、クスノキで作られたタン
スに防虫剤が不要とも言われるように、森林浴効果がそのまま温存
されているということなんですね。
更に、フィトンチッドは、脳内のα派を促進し、精神的な安定や呼
吸を整えたり、交感神経の興奮を抑えたり、肝機能を改善するとい
った効果も科学的に明らかにされています。
もうおわかりでしょうか?この森林の精気とも言われる清々しく爽
やかな気持ちにさせてくれる森の植物から抽出したエキスを、エチ
ケット対策に使うとどうなるのかということですね。
2.口臭の発生原因とは
私達の口の中には、よく歯磨きをする人で1000~2000億個、
あまりしない人で4000~6000億個、ほとんど歯を磨かない
人だと1兆個にも達するバクテリアがいると言われています。
しかし、このバクテリアも意味がなく存在するのかというと、決し
てそういうものではなく、私達の身体に病原菌が侵入するのを防ぐ
重要な役目をしているのです。
ところが、その役目を果たす上での副産物として、揮発性の硫黄化
合物を発生することになります。
よく、野菜の腐敗臭に例えられる「メチルメルカプタン」、卵の腐
敗臭に例えられる「流化水素」、生ゴミに例えられる「ジメチルサ
ルファイド」などで、これらのニオイが混ざりあったものが口臭と
言われるものです。
実際に、口臭のきつい人には、口内に多くのバクテリアが存在して
いて、口臭対策の決め手は、口内のバクテリアの数をいかに抑える
ことができるかということなのです。
同じ口内バクテリアの状態でも、口臭の発生具合は同じではありま
せん。それは、そのバクテリアが繁殖する環境を抑制するのが唾液
で、実は口臭を決めるのは唾液の量ということなのです。
バクテリアの好む環境とは、酸素が少なくベタベタした口内で、唾
液はそのバクテリアの嫌いな酸素を供給する働きをします。とは言
っても、酸素を送りこもうとして空気を吸い込んだりするのは逆効
果になります。空気は口を通過する時に酸素を供給することはなく、
口の中を乾燥させてしまうことになって、更に口内をバクテリアの
好む環境にしてしまいます。
では、唾液の量を増やす方法はというと、よく緊張してストレスが
たまると口が乾くと言うように、唾液の量は減ります。逆に、リラ
ックスすることが唾液の量を増やし、口内環境をバクテリアの活動
しにくい状態に抑えることができるということになります。
このことから言えることは、フィトンチッドの消臭効果とリラック
ス効果こそ、自然の原理に基づく最強の消臭対策ということです。