1.中性脂肪が高いという意味
食事で摂取した脂肪や糖質が肝臓で処理され、血液によって全身に
運ばれることで、人間が活動するためのエネルギー源になります。
しかし、エネルギーとして使われなかった過剰分は、皮下脂肪とし
て蓄えられることになります。
これが、いわゆる「贅肉」と呼ばれる中性脂肪で、あまり歓迎され
ないものですが、本来の役割である予備のエネルギー源として、血
液中のブドウ糖が枯渇したときには、その代替エネルギーとして活
躍する他にも、寒いときの断熱材として体温を一定に保つ役割をし
たり、衝撃を受けたときのクッション材として、体の組織を守る働
きもあるのです。

と言えば、中性脂肪の好感度も上がるのですが、やはりそれ以上の
リスクもあるので、多すぎて良いというものでもないのです。
中性脂肪が増え続けると、肥満症になり、見た目だけではなく健康
にも悪影響がもたらされます。
中性脂肪は悪玉コレステロールを増やすことになり、血管に付着し
たりして、高脂血症、動脈硬化、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心
疾患、糖尿病などの生活習慣病を発症させる原因にもなるのです。
いずれにしても、日本人の死因の上位を占める病気の原因と大きく
関係しているので、喜んでばかりもいられないということです。
しかも、少しぐらい中性脂肪が多くても、自覚症状がある訳でもな
く、体に不具合が出る訳でもないので、静かに、しかも確実に重篤
な病気への危険因子を増やし続けていくのです。
2.中性脂肪とコレステロール
ところで、よくごちゃ混ぜになってしまっている間違いが中性脂肪
とコレステロールです。
どちらも脂ということでは同じですが、中性脂肪というのは、体内
の脂肪細胞の中に蓄えられた備蓄用のエネルギー源で、必要なとき
にはケトン体としてブドウ糖に代わって体を動かすエネルギーにな
るものです。

一方のコレステロールは、よくご存知のLDL(運び役)とHDL
(回収役)があり、体内の細胞膜やホルモンの材料となりますが、
エネルギー源になることはありません。つまり、血管に破損したと
ころがあればLDLが補修材を運び、運び過ぎて余ったものをHD
Lが回収するといった具合です。
どちらも増えすぎると動脈硬化を引き起こすことになるという点で
は一致していますが、その役割も働きもまるで別のものなのです。
つまり、LDLが血管の補修材を運びすぎてHDLの回収が間に合
わなくと血管が狭くなって、動脈硬化のリスクが高まり、余分な中
性脂肪が肝臓や血管に溜まると、脂肪肝や動脈硬化の原因になると
いうことなのです。
では、中性脂肪やコレステロールを下げるにはどうすればいいのか
ということですが、まずは食生活の見直しです。

食べ過ぎと運動不足は共通項ですが、コレステロール値が高い場合
は動物性脂肪やコレステロールを含む食品を控え、野菜類を多く摂
ることになります。
中性脂肪値が高い場合は、甘い物、炭水化物を中心に控えることで
すが、共通して摂取して欲しいのが大豆製品と魚(特に青魚)です。
脂を溶かす油と言わる青魚はぜひ積極的に摂取していただきたい食
品ですので、魚が嫌いという人は、サプリメントででも摂取される
ことをおすすめします。
現代人は全世代において、魚の摂取量が不足しているという統計が
出ていますので、年齢に関係なく魚を食べる量を増やしましょう。