1.足の親指が痛む原因
特に思い当たることがないのに、足の親指に痛みを感じることはありませんか。日常生活
に支障がないレベルであっても、指を動かすと痛いとか歩くと痛いという場合は、足に何
らかの異変が起きていると考えて、原因を知っておく必要があります。
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足の指に関係する病気としては、外反母趾・痛風・モートン病・ハンマートウ・関節リウ
マチなどがありますが、足の親指に限定すれば、外反母趾(女性に多い)と痛風(男性に
多い)が有力になります。
外反母趾とは、足の親指が内側の指を圧迫するように曲がり、指の関節が痛んだり、脱臼
する病気です。ハイヒールなどで指を圧迫することが原因で起こりますので、外反母趾の
約9割は女性と言われています。
痛風は、尿酸塩の結晶が関節や腎臓にたまることで、周囲の組織を刺激して強い痛みが現
れる病気です。足首や足の親指の関節が赤く腫れ、激しい痛みを伴います。痛風の場合は
数日で痛みの発作は治まってきますが、その後の継続的な治療が必要になりますので、痛
みが治まっても放置しないで医師の指示に従って治療を継続して下さい。
痛風のような激しい痛みではないものの、慢性的に痛みが生じる場合は「外反母趾」を疑
ってみる必要があります。本来、親指は多少は内側に向いているものなので、その度合が
よくわからないところが問題で、はっきりそれと分かるほど曲がってしまう頃には効果的
な改善手段はあまり多くありません。
2.外反母趾の進行防止
外反母趾は、変形がすすんで「亜脱臼」を起こす前に治療を開始すれば、進行を食い止め
ることができる可能性が高いと言われています。医者の診断を受けて治療するのがベスト
ですが、それ以外にも自分でできることもいろいろあります。
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まずは靴の選び方です。できるだけ足先のスペースの広いものを選び、ハイヒールなど先
のとがったものは必要最低限にしましょう。面倒なようですが、仕事でやむを得ない場合
にのみハイヒールを履き、あとはこまめに靴を履き替えるようにします。靴のサイズはも
ちろんですが、全体的に「緩すぎず、締め付け感のないタイプ」のものを選ぶようにして
下さい。また身長の低い人で、どうしてもヒールの高い靴を履きたい場合でも、ヒールは
3センチ以下にし、足全体が前にズレてこないようなホールド性の高いものを選んで下さ
い。ついでに、靴下も外反母趾用(親指が分かれた足袋のようなタイプや5本指タイプ)
のものにすると効果的です。
慢性的に痛みがあるような場合は、できるだけ早めに整形外科を受診することをおすすめ
しますが、ときどき痛む程度なら、自主的に軽い運動をしたり、装具をつけるなどするこ
とで、進行が予防できたり、症状の改善も期待できたりする可能性があります。
サポーターの役割は「痛みの軽減」効果を期待するものですので、装着して「痛みが改善
されるかどうか」です。装着して、痛みの改善が見られれば継続してみる価値はあります
が、痛みが変わらないようなら使用は中止しましょう。外反母趾予防と美しい歩行をアシ
ストする「ボディメイクパッド」などはおすすめできます。